侍れっどの明日できることは明日やれ

徒然なるままに筆を書き連ねます。

スプリントをまわすためにスプリント以外のことを考える

はてさて、社内のプロジェクトの一環でしばらく投稿が増えますw

 

スクラムやってる?

みなさんの中でアジャイルの取り組み、主にスクラムを実践されている方は多いと思います。

スクラムをやる、ということについては、以前私のブログでも紹介しましたが、「スクラムのスクラムにスクラムをスクラムしないスクラムはスクラムではない?」というお話を読んでもらえると嬉しいです。

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ところで、スクラムってスプリントというタイムボックスを使って運営していきますよね。その中には、いろいろなチームとしての活動があると思います。

もちろん、セレモニーやイベントと呼ばれる活動もそうです。

そんなスクラムの活動について少し考えていきたいと思います。

 

スクラムイベントとは

スクラムイベントとは「スプリント」「スプリントプランニング」「デイリースクラム」「スプリントレビュー」「スプリントレトロスペクティブ(ふりかえり)」の5つからなります。

スプリントプランニング

スプリントをまわす、という視点に立ったとき、一番最初に思いつくのはスプリントプランニングではないでしょうか。

スプリントプランニングでは、スプリント内で実現するスプリントゴールを掲げ、スプリント内で行うタスクをバックログとして抽出する活動です。

アジャイルは計画なしにやってみるのではなく、計画をたてて、計画を検証しながら前に進んでいくアプローチです。

そういう意味では、以前も書きましたが、スクラムやアジャイルのアクティビティのうち、いちばん大切なものはプランニングであると言えます。

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デイリースクラム

通称「朝会」などと呼ばれることも多いですが、日次というタイムボックスにおける検査行為です。検査の対象はタスクボード上のものだけでなく、メンバーの状況やチームの状態などを確認する場所でもあります。

 

スプリントレビュー

スプリントレビューはスプリントで作成されたインクリメント(成果物)をステークホルダーにレビューしてもらい、フィードバックをもらう場です。通常はプロダクトオーナーが説明するものですが、現場によっては開発メンバーが説明している場面もよく見かけます。

一番気をつけたほうがいいのは、プロダクトオーナーへの初見レビューにする場にするものではない、というところですね。

 

スプリントレトロスペクティブ

こちらも通称「ふりかえり」などと呼ばれることも多いですが、スプリントの活動を通して学んだことを次に活かすために大切な活動です。

スクラム運営の質を上げていくためには、スプリントレトロスペクティブは欠かすことはできません。

 

スプリント

スプリントはもうそのままスプリントそのもの、想像を創造にかえることです。

上記4つのアクティビティはこのスプリントの中で実行されるもの、という位置づけになっています。

 

ここまで読んでみると、スプリントを円滑にまわすために今のスプリントにフォーカスしている成分が多めだなーということがよく分かると思います。

ちょろっとあるとすると、スプリントレトロスペクティブが先のスプリントの行動や計画に影響を与える要素があるかなーくらいですかね。

これはこれでとても大事なことです。

 

スプリントをまわすためにスプリント以外のことを考える

では、スプリントをまわすためにスプリントのことだけを考えていればよいのかというと、そうではありません。

スクラムイベントには含まれていませんが、プロダクトバックログリファインメントという大切な行為が必要です。

これは、今のスプリントや次のスプリントに閉じるのではなく、先々のスプリントをどんなふうに乗り越えていき、目指すべき山(ゴール)に到達できるのかを予測、プランニングする行為です。

 

じつはこのプロダクトバックログリファインメントが非常に難しいのですね。

あまり先のことすぎると、そこまで詳細化する意味ある?という会話に当然なりますし、次のスプリントのことしか深く考えないとすると、これは本当に山にのぼり切れるのか?ということになります。

 

このあたりのテクニックとして、よく私がつかうのが、スプリントを3つ先まで粒度を変えてプロダクトバックログリファインメントのゴールとして扱う、です。

 

こうすることで、例えば3スプリント先で着手しそうなものについて、調査や調整が必要だということで予めわかっているのであれば、そこまでの2スプリントの間になにかしらのタスク化をして準備することができます。

さぁはじめましょう!といってスプリントプランニングを始めるには、Readyとなれない事が多いのです。

よって、はじまらないものはおわらないことになり、山が全然近づいてこない、ということになります。最悪なのは、とりあえず突入して大炎上しながら駆け抜けることになるいわゆるデスマーチへの進行ですね。

 

これはあくまで、私がスプリントの開始条件を整えるためのアプローチの一例として、上記のようなゴール設定をしてみた、というお話です。

みなさんは、みなさんのチームで、どういう粒度でゴール設定をしておくとよいかについて考えてみるとよいのかもしれません。

 

まとめ

スクラムを始めたばかりの人、スクラムマスター初心者だったりすると、まずはスクラムをまわすんだ、ということにフォーカスして頑張りすぎる場面をよくみかけます。

でも、スクラムをまわすということは、その先まで見据えた3歩先まではせめて見据えてまわさないと、迷子になる可能性が高まります。

こういったテクニックについても、みなさんのスプリントをとおして、フィードバックを得ながら自分たちのものにしていくことをオススメします。

保険xアジャイルコミュニティをやっています

なんとなく気持ちが筆を運ぶときだけ書いています、れっどですw

 

 

7月は結構外出や移動、休日のお仕事なんかも多くて一年で一番忙しかった反動か、8月頭にコロナにかかりました。。。

そこから40度超え4日、2週間近くたつ今でも体力が戻ってこないでくらくらしている今日このごろです。。。

 

さて、2019年7月に保険xアジャイルコミュニティ『.insurance』を立ち上げてから早4年が経過し、5年目に突入しました。

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もちろん2019年はコロナ前なので基本的に活動はオフラインでしたが、2020年以降、オンラインでの活動にシフト。。。がうまく波に乗れず、一度フェードアウトしてしまったんですよね。

 

2022年あたりからもう一度エンジンを掛け直して、オンライン開催且つ運営が無理をしないペースでやろうということで、たらたらやってます。

昨日も今年3回目の活動をしていました。

 

今は活動拠点をdiscord上に移し、作業場はmiroを使い、Facebookもプライベートグループにしているので、ほぼ外からは姿が見えないところでやっています。

https://exagile.peatix.com/

※一応Peatixで参加者管理はしていますが、discord内で活動するのでPeatixだけ見ても活動には参加できません

 

 

このあたりは心のNDAを結んで業界の込み入った話もしていこうぜ!という形を取っているからで、基本はメンバーの紹介制でdiscordに入ってもらえればと思っていますが、もし保険業界に関わっている人(別に保険の事業会社やシステム子会社にこだわりはありません、SIerだろうが卒業生だろうがどなたでも保険業界をもり立てたい人が来てくれたら嬉しいです)がいたら、コメントでもお声がけくださいませ。

 

 

前置きが長くなりましたけど、昨日のテーマは「アジャイル型開発プロジェクトにおけるドキュメントどこまでつくってる?」でした。

 

Scrumを適用しているかどうかとかは別にどうでもいいなと個人的には思っていますけど、アジャイル型のプロジェクトってメンバーを減らして少数精鋭で仮説検証を繰り返して進めているケースが多いですよね。

また、「チーム」としての活動をとっているところも多いと思います。

そういう意味では、デザインをまるっとチームで受け持っていたりもするし、QAをチームに含んでいたりもするいろいろなケースがでてきている印象です。

 

つまり、今までは分業制でやってきたものが自分たちの手の内でやっていく形に変化してきており、いわゆる内製化みたいな流れも起きているのだと思います。

当然ながら、その流れの中でデザインを初めて自分たちのチームの中でやるケースもあるし、アジャイルかどうかというよりも自分たちの営みをどうしていくのがいいのだろうかを模索している。まさに自分たちのあり方の探索期の人たちが多い印象です。

 

そういう中で、うちはこうやっているけどみんなどうしている?って言うのも一つの事例としてとてもよい議題にもなるんだけど、みんな似たりよったりで悩んできているのであれば、すでに先行して轍を踏んでしまった知見もたくさんあると思うんですよね。

 

今はまだこう議論がポストモーテムみたいになっているところもありますが、もっともっと自分たちの未来の話をしながら、会社を超えたハンガーフライトな場になっていくといいですよねー。

 

そんなことを感じた療養中の2023、夏でした。

自分たちで自分たちのことを考える、を考える

久しぶりに書くのでだらだらいきます。

ご容赦くださいm(_'_)m

 

私の在籍するレッドジャーニーでは、数ヶ月に一度の頻度で全員参加の合宿をやっています。

全員といっても、フロントメンバーが7人なので、こぢんまりといえばこぢんまりです。

 

中身のことは、

note.com

note.com

あたりをみていただければ(他人任せw)。

 

個人的にレッドジャーニーの合宿で面白いなと思う一番の点は、自分たちで自分たちのことを考える時間を大切にしているところです。

 

上でPeko氏が書いている通り、アジェンダも予定調和もほぼないといっても過言ではありません。

逆に言うと、そもそもこの時間をどう過ごすかということから自分たちで考えるということです。

 

(考えるという言葉では表現として物足りないなと思うところもあり、あくまで自分たちの勝ち筋(または価値筋といってもよいかも)を見定めるために行う過去現在未来に至る透明性/検査/適応すべてのことかなー)

 

そういう部分を含め、メンバーがみな自己管理できるし、お互いを尊重しているし、自分たちのことを常に考えているので、居心地の良いプロ集団だと感じるのでしょうね。

 

(おや、はまちゃんが写っていない!!)

 

 

僕の知る多くの組織では、実はこの「考える」をスキップして、以前までのなにかを流用、適用しているだけのケースが多い気がしています。

あるいは、自分たちが達成すべきプロダクト、プロジェクト的なアウトプットや組織に課されたミッションばかりを追いかけ、そのために必要な準備や段取りや戦術を「考える」ことができていないケースも多い気がします。

 

それは、自分たちで自分たちのことを「考える」、すなわち「検査」できていないことの表れなのでしょうね。

 

確かに、過去の知識や経験や生み出してきたアウトプットはとても貴重な財産です。

だからこそ、まだそれをそのままでいいのか、状況が変わっている中で適用の仕方を「考える」ことが、大切なのだろうなぁと思います。

 

つまり、私たちが「自分たちで自分たちのことを考える」時間をとるということは、ある意味意図的に↑をやっている、ということなのですね。

 

 

さて、みなさんが「自分たちで自分たちのことを考える」と向き合うとき、何からはじめましょうか。

まずは「考えることを考える」からですかね。

 

意外と"あえて"と思うようなことについて「考える」のも面白いかもしれません。

携帯料金プランの世界が変わっていて、昔のプランのまま「適用」していたら未だに毎月何万円も払っていた、くらいの大きな気づきを得られるかもしれませんよw

スクラムのスクラムにスクラムしないスクラムはスクラムではない?

この記事はレッドジャーニーのアドベントカレンダー21日目として書いています。

adventar.org

昨日の20日目は新井さんの「同時に発話して会話が成り立つなんてありえない」でした。最近オンサイトの仕事も増えてきていたので身にしみましたね。

 

 

背景

さて、何を言っているのかわからないタイトルだと思いますが、最近某所でのスクラムマスター相談会で出てきた「スクラムマスターがスクラムガイドを使った自己検査の具体的なアクションってどういうものがあるだろう」という質問を元にしています。

 

アドベントカレンダー11日目の中村洋さんの「スクラムマスター自身で自分自身を検査する1つのアプローチ」からもつながっている話ですね。

www.yohhatu.com

 

まぁ細かいことはおいておいて話をすすめましょうかw

 

意味

「スクラムのスクラムにスクラムしないスクラムはスクラムではない?」

 

という文章をちゃんと伝わる文章に直します。

 

「スクラム(チーム)のスクラム(を通じた活動)にスクラム(の考え方を適用)しないスクラム(チーム運営)はスクラム(をやれているチーム)ではない?」

 

というお話です。

 

解説

スクラムのスクラム

スクラムチームのスクラムを通じた活動。

すなわち、3つの柱(透明性、検査、適応)と5つの価値基準(確約、勇気、尊敬、公開、集中)を実現、実践している活動のことです。

しごくわかりやすく考えるなら、いわゆるスクラムチームとしての活動(セレモニー(スクラムイベント)やそれ以外を含むチームの営み全般)ということになります。

 

スクラムしない

スクラムの考え方を適用しない。

すなわち、自分たちの活動に対して経験主義的なアプローチで「ふりかえり」と「むきなおり」を行っていない(行えていない)ということです。

 

スクラムはスクラムではない?

スクラムチーム運営はスクラムをやれているチームではない?

すなわち、スクラムを適用して活動していればスクラムをやれているチームである、というわけではない?ということです。

 

 

どうでしょう、分解してみたら伝わりましたか??

 

結論

スクラムチームがスクラムやってますっていうのに、スクラムチームの活動そのものにスクラムの考え方を適用していないスクラムチーム運営なんて全然スクラムじゃなくない?ってことです。

 

なので、答えはYesです

 

 

 

(補足)

ここからはかなり蛇足感がわたしにはあるので読まないことをおすすめします。

 

スクラムマスターがスクラムマスター足り得ているかを問うとき、立ち返るのはスクラムガイドです。

スクラムガイドのスクラムマスターの活動に例えばこういうのがあります

効果的なプロダクトゴールの定義とプロダクトバックログ管理の⽅法を探すことを⽀援する。

スクラムマスターがこれができているかできていないかを考えるとき、いきなりさぁできているかな?どうかな?ってできなくないですか?

 

スクラムをまわそうとしている人なら当然、タスクを進める前に、Readyの定義を作って、Doneの定義を作って、プランニングして、活動して、ふりかえりをしてむきなおるわけですよね。

 

同じことを例えば上の問いに当てはめてみたらどうでしょう。

 

効果的ってどういう状態なのかを「たぶんこんな状態」というゴールを設定して、今の自分たちの位置を把握して、どうやってゴールに向かうかプランニングして、そのために活動をしてみて、立ち止まりふりかえって、ゴールに正しく近づいていなければむきなおって、もう一度進み直すのではないでしょうか。

 

つまり、「スクラムマスターの活動をやる」のではなく、「スクラムマスターの活動をやること」に「スクラムを適用」しなければ「スクラムマスターやれている」とはならないよねってことです。

 

会社や組織は定量的な結果指標を欲しがるので、ベロシティが何倍になったとか、そういうことがスクラムマスターの成果、効果だと言わせたがる節はあります。

が、本質は3つの柱と5つの価値基準の実現と実践にこそ宿るものです。

 

 

最後に、今回の文章をチームだけでなく、組織(組織運営)なり企業(経営)なりに置き換えてみて読んでみることをおすすめします。

スクラム(アジャイル)な組織運営の〜、スクラム(アジャイル)な経営の〜...はてさて。

生配信イベントを実現する裏側の話

この記事は、レッドジャーニーのアドベントカレンダーの19日目として書いています。

adventar.org

 

 

 

昨日は、弊社の中村洋さんが効果的な会議のために取り組んでいる3つのことという記事を書いていました。とてもよいTipsですね。

 

 

背景

さて、一昨日のAgileJapanEXPO Advent Calendar 2022の17日目の記事として、Agile Japan 2022の表と裏の話というお話をしました。

blog.samuraikatamaris.red

 

わたしとしてはレッドジャーニーという会社としてのガチ生配信イベントは実はすでに今年3回目(子どものYouTube活動でゲーム実況とか前職で配信とかいろいろしてますが)でして、さくっと↑のような配信もできています。

 

1〜2回目は、レッドジャーニー主催のカンファレンス、Red Conferenceが3月と4月にありました。

こちらのイベントは、『日本の組織をRe Designする、をテーマに様々な業種のクライアント企業さまにDXの取り組みを発表していただく』という活動でした。

詳細は、下記にレポートが多数上がっていますので、よろしければみてみてください。

redjourney.jp

 

今日はそんなオンライン生配信をどのように行っているかについてお話したいと思います。

 

配信の構成

基本、今のイベントはオンラインで行うことを前提としているので、登壇者やスタッフがロケーションもばらばら、それぞれの場所から参加して配信が構成されています。

下記は4月のRed Conferenceのときの一例です。

基本的には、わたしの家が配信の中心となり、Zoomのネットワークを通して濱口くんがZoomのホストとして画面制御や動画再生を担当、市谷さんや各社の登壇者はZoom1内に接続して順次登壇、わたしがZoom1の情報をYouTube Liveに流す、という形をとっています。

 

また、基本的にはZoom1の中でも、ブレイクアウトルームを設けており、本番環境としてはブレイクアウトルームを利用、配信中に途中で誰かがZoom1に入ってきてしまっても、まずはメインルームに行くようにして事故を防いでいました(ちょっと上の図のコメントと違っているけどそうしています)。

また、配信にあたっては、Sli.doというサービスを使って質疑応答をしていたので、そこはこのネットワークの外でメンバーが行いました。

 

配信環境(Red Conference)

生配信って大変じゃないの?カンファレンスってプロのイベンターとかいるんじゃないの?って思う人もいると思います。

ただ、わたしたちは完全に個人で、しかもほぼ私の部屋一つで配信しています。

 

まずは環境の写真をみてくださいませ。

 

まぁこんな感じ+スマホを使った構成で我が家からは配信しています。

 

①メイン端末。RealPlayer経由でマイク音声を取り込んでスイッチャーに流しています。当日の司会進行などをわたしが行っているものです。上図でいうMC端末。

②サブモニター1。こちらに司会で使うスクリプトなどを表示しています。

③サブモニター2。こちらに内部連携用のDiscordなどを表示しています。

④スイッチャーモニター。配信切り替えの制御に使っています。

⑤サブ端末1。こちらでスイッチャー制御とYouTube Liveの配信状況管理をしています。上図でいうSW制御PC端末。

⑥サブ端末2。これが配信用のZoomクライアントの親玉。上図でいう配信用PC端末。

⑦サブ端末3。配信の前後やイベントに関する説明などの資料投影用に使っているスライド投影PC。

⑧iPad。わたしのZoom1内状況確認用端末。上図でいうMCの状況確認用端末。Zoom1にはわたしの声は基本的には流れないので天の声が聞けたときはこちらから流れていますw

⑨スイッチャー。画面へのヘッダ・フッタ加工などや画面切り替えを行うもの。ATEM Mini Pro。

 

これにプラスして、スマホでYouTube Liveの配信確認をおこなっています。

ちなみに、YouTube Live向けのマイクはamazonのセールで買った安物のコンデンサマイク。

Zoom1内向けのマイクはAftershockzのOpenCom。

カメラはVLOG用カメラでおなじみSONYのZV-1。

 

ね、そんなたいしたことないでしょう?w

 

一応これだけあればとりあえず必要な情報は全部揃えられるし、ひとしきり一人で環境の制御ができます。

 

配信環境(裏あじゃぱん)

裏あじゃぱんは実はもっと楽でした。

ディスプレイにウルトラワイドを導入したので、今までメイン端末に2画面の外付けにしていたものを、1画面にできています。

 

裏あじゃぱんでは説明スライドが必要なく、司会もZoom1内に入り込んでしまって本当にただそれをヘッダ・フッタつけてYouTube Liveに垂れ流すだけでよかったので、iPadやスライド投影用PCを省き、配信前後の表示はスイッチャーに任せる構成をとったため至ってシンプルです。

また、カメラをZV-1からLUMINAに変更、マイクスタンドをいわゆる音楽スタジオにあるものからフレキシブルアームの机に固定できるものに変更したため広く感じますね(毎度突貫でこの構成をつくるので配線がごちゃごちゃするのはご容赦)。

 

まとめ

もう何をいっているのかわからない人もたくさんいると思いますが、別にそんなに頑張らなくても生配信ってのは簡単にできるんですよってことを伝えたかったのでしたw

で、気にしたほうが良いポイントは、ここで説明した構成では実は無いんです。

ポイントは2つ。

まず、演者に立つなら正面からの照明は絶対に用意したほうがいいです。

もう一つは、ネットワーク。生配信を行うためだけに、この書斎にもハブを設置してスマホ以外のPCやiPad系は全部有線LAN化しました(それまでは日々の仕事用に1本だけ有線を出していた)。

 

今後のことを考えたほうがいいとすれば、すべてが我が家に集中するのでシングルポイントしかない、ということですね。

また2023年もいろいろやっていくと思いますが、すこしずつ進化させていければと思っています。

それでは2023年も配信イベントをお楽しみに!

Agile Japan 2022の表と裏の話

この記事はAgileJapanEXPO Advent Calendar 2022の17日目の記事として書いています。

adventar.org

 

 

表のアジャイルジャパン

Agile Japan 2022が11月15日、16日に行われましたが、わたしの所属するレッドジャーニーもゴールドスポンサーをしていました。

そういうこともあり、わたしもスポンサーとして、一参加者として、Day0からDay2までを楽しませてもらいました。

 

スポンサーの役割

Agile Japan EXPOが主催するイベントとしては、このAgile Japan(以下あじゃぱん)とAgile Tech EXPO(以下あじゃてく)の大きく2つがあります。

かつてmedibaにいた頃は、あじゃてくの方でスポンサードさせてもらっていました。

当時からオンラインでのスポンサーのあり方について、ということで運営さんにいろいろ提案をして、隙間時間にミニセミナーをスポンサーチャンネルで開催して登壇者の露出を増やすことに貢献したり、イベントの前から定期的な投稿でDiscordやTwitterなどを通して盛り上げる活動をしたりしてきました。

そういう意味ではわたし自身はこのあたりの活動のパイオニア的な存在だと自負しています。

詳細は過去に書いているこちらをご覧ください。

blog.samuraikatamaris.red

 

当然、スポンサーはスポンサー登壇枠を埋めればよいとは考えておらず、イベントを一緒に盛り上げて成功させて初めてスポンサー活動になると考えます。

つまり、以下の3つが大事なポイントです。

  • 集客への貢献
  • 参加者の期待の喚起
  • 良質なコンテンツの提供

 

あじゃぱんでやったこと

今回、あじゃぱんでも同じようにいろいろと考えましたが、あじゃてくとはイベントの開催フォーマット(タイムテーブルとか)、規模の大きさ、参加者の客層などが違い、かつてのあじゃてくでうまくいったミニセミナーの形式は正直難しいと考えていました。

 

そこで今回のあじゃぱんスポンサーでは、実は裏アジャイルジャパンという設定で、レッドジャーニー主催Agile Japan併催イベント(以下裏あじゃぱん)、というものをあじゃぱんと同日同時刻に開催していました。

そして、あじゃぱん本体のスポンサーミニセミナーの時間枠にはこの裏あじゃぱんでのイベントをYouTube LiveとDiscordを通して同時生配信したのです。

もちろん、これについては事前に運営さんに相談、許可を得た上で行っています。

イベント詳細はこちら。

redjourney.doorkeeper.jp

こんなことをやるスポンサーもほかにはいないのではないでしょうかw

今回裏あじゃぱんを開催した理由はいくつかあります。

 

集客への貢献

この資料自体は当初いろいろとあじゃぱんでのスポンサーのあり方について社内で若者とディスカッションしていたときに書いていたものなのでラフですみません。

 

今回の裏あじゃぱんは、この図でいう「通常イベント」のことです。

わたしたちは比較的こじんまりとした会社イベントの開催を頻繁に行っており、通常zoomで行っています。

簡単に言うと、こちらの通常イベントに参加してくれるのはレッドジャーニーという会社自体や会社の取り組み、あるいは社員の誰かに興味を持ってくださっている方です。そして、それは必ずしもあじゃぱんを知っている、あるいはあじゃぱんに興味がある人ではないということです。

 

そこで私たちは、裏あじゃぱんをあじゃぱんのオフィシャルな併催イベントとすることで、あじゃぱんの周知に貢献し、Doorkeeperなどから出すお知らせなどにもあじゃぱんのアピールや参加登録を促してきました。

結果的にどれくらい効果があったかは捕捉できないですが、少なくともイベントにあわせてあじゃぱんを周知するには、企業のお知らせやスポンサー告知だけでなく、広くユーザー個人個人に届ける活動として集客貢献できたのではないかと思います。

 

余談ですが、この2つのイベントを同時に成立させることについて、社内では「福山雅治、横浜アリーナから紅白生出演」というメタファで会話していましたwww

 

参加者の期待の喚起

この裏あじゃぱんには、セッションを4つ用意しており、それぞれがあじゃぱんで登壇してもおかしくないくらい、素晴らしい事例を発表してくださる企業や行政の方を揃えました。

それもあり、事前にTwitterやLinkedIn、Facebookといった媒体を使って期待を煽るようなコンテンツのお知らせを流しましたし、すでに参加登録されてDiscordにいらっしゃる方々に向けてもお祭りを楽しみましょうという意味合いで喚起できたと思います。

 

良質なコンテンツの提供

スポンサーセッション枠としては、弊社代表の市谷が「組織を芯からアジャイルにする」話をしたのでこちらは鉄板ですし、先程も記載したような裏あじゃぱんも本家のあじゃぱんに負けないようなラインナップと内容を準備したつもりです。

redjourney.jp

 

多分、多くを語るよりもこちらをご覧いただいたほうが早いのでぜひ当日の動画をみてみてください。

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

 

ちなみに、zoomで開催している通常イベント側とあじゃぱんのスポンサーミニセミナーセッション向けにYouTube LiveやDiscordに流している画面は、実はヘッダ・フッタを変えていたり、ちゃんとこだわりを持ってやりましたw

 

感想など

相変わらずオンラインでのスポンサー活動というのはまだまだ試行錯誤で難しいことばかりだなというのは2〜3年たっても変わらない印象です。

ただ、カンファレンス当日だけでなく、ストック型コンテンツが大切になってきているとも思いますし、当日以外にコンテンツを楽しもうとする人も圧倒的に増えていると思います。

そういう意味では、今回上のように、わたしたちもアーカイブとして動画としてコンテンツを提供することができ、繰り返し好きな時に観ていただけているので、わたしたちの真新しい取り組みも成功したといえるのではないかなと思っています。

 

これからも既存の概念や制約にとらわれず、新しいやりかた、あり方を模索しながらスポンサー活動や各種イベントなどやっていければと思います。

アバター生活とアジャイル経営カンファレンスのはなし

この記事はレッドジャーニーのアドベントカレンダー15日目の記事として書いています。

adventar.org

 

2022年はメタバース元年?

Web3やメタバースという言葉が注目され、「2022年はメタバース元年」と呼ばれる記事などもよく見かけました。

たしかにMeta Quest やPicoを含めていくつかのデバイスやらソフトウェアやらが発売されていますけど、思ったほどメタバース元年感はなかった2022年かなぁという印象ではありますね。

 

とはいえ、わたし自身興味が無いわけではないので、vTuberレベルから体験しようと思い、一部で半年ほどアバター生活をしてみました。

それがアジャイル経営カンファレンスの実行委員運営会議です。

※ぁ、わたし実行委員ですw

 

アバターを動かす環境

たぶん興味のある人はいろいろ記事を読んでいると思いますが、Macはほんとこういうの向かないですよね。ソフトウェアの選択肢がものすごく少ないです。

だから、というわけではないですが、わたしは個人所有はWindowsしかそもそももっていないので、MicrosoftのSurface Laptopを使いました。

 

アバターはVroid Hub

アバターの入手は、いったんお試しなのでVroid Hubさんからvrm形式でお借りして。。。

このままオープンな環境でも続けようと思うならオリジナルキャラクター作ってもらおうかなと思ってはや半年たちました。。。悩むところですね

年明けにニューマシンが来てからもう一度考えます

 

アバター表示ソフトはVMagicMirror

ベースとなるアバター表示ソフトはVMagicMirrorというソフトに課金しました。

 

VMagicMirrorが必要十分なところは、Webカメラでハンドトラッキングや頭のトラッキングができ、マイク入力に合わせてリップシンクするところまでは勝手にやってくれるところです。

もちろん、iPhoneやiPadをインプットに使えばiFacialMocapを使用して、表情のシンクなどもできるようになります(残念ながら我が家にはMacだけでなくApple製品がありません。。。)。

瞬きなどは自動で顔を動かしてくれるので違和感はないですし、表情をつけたければ、キー割り当てができるので、喜怒哀楽だけでなく、拍手や手を振るなどの動きもかんたんにできるのがとてもよいですね。

 

 

ちなみに、vTuberさんを見ていればわかると思いますが、背景を抜いて、画面に置くことができます。

おっさんホイホイ的にいうと、エクセルにイルカさんが乗っているようなイメージw

これでディスプレイごと画面共有をかけると、プレゼンテーションの左下とかにアバターをのせて、さもそこで話している感をだすことができたりします。

 

リアルタイムボイチェンはVoidol

ついでに声も変えてみるかと思って、ある時キャンペーンをしていたのでVoidolさんを使ってみました。

crimsontech.jp

こちらは、今では僕の中では構成から外しています。

上のリンクからサンプルを聞いてみてもらえばわかりますが、うーん。。。思っていたんと違うって感じレベルなんですよねー

3ヶ月くらい頑張ってみましたが、周りの反応もいまいちなのでちょっとここは見直しです。

 

キャプチャはOBS Studio

この辺はみなさん普通に使っていると思いますが、仮想カメラ出力はOBS Studioにおまかせしています(こいつが結構重いのがやっかい)。

obsproject.com

 

おまけのダイナミックマイクとミキサー

なんかリアルタイムボイチェンをするには、ダイナミックマイクとの相性が良いみたいな記事を読んだので、SHUREのPGA58とM-AUDIOのairを組み合わせてUSBで引っこ抜いて使ってみたりしていました。

が、結局これについても卓上のコンデンサマイクのほうがエッジがしっかりしていて相性がよかったので、早々に構成から外しています。

 

アバター生活をしてみて

半年くらいアバター生活をしてみて、実際にアジャイル経営カンファレンスの実行委員とリアルであったりすると、なんか不思議〜とかれっどってこんな顔だったっけ?みたいな変な懐かしさを覚えられていますw

ただまぁソフトもアバターもそれなりによくできているんでしょうね。

違和感とか、目障りとか、あまりネガティブな印象をもたれたことは無いような気がします。

 

じつはメリットとしては、利用者側のほうが多いです。

特に、わたしは毎日19:00台に子どもをお風呂に入れています。なので、19:30から行われる実行委員会はわたしはすっぴん、ぼさぼさ風呂上がりなんです。

別にいいじゃんって言われるでしょうが、身体はおっさんでも心は乙女ですwww

なので、アバターは顔をさらさなくていいのはとても楽です。

ときどきパックをつけながら会議参加したりしていましたw

ちなみにマイク切ってトイレに行っても、瞬きしながらそれっぽく画面上にいてくれるのもポイントかもしれませんwww

(※別の打ち合わせではパック顔だして普通にやってたりするけどw)

 

反応が薄くなってしまわないかみたいなのもあるかなと思ったのですが、オンライン前からな気はするのですが、たぶんわたしリアクション大きい方なんですよね。

なので、アバターもそれなりに動いてくれるので、無機質感がだいぶ少なめなのでは?と推察しています。

特別な機材がいるわけでもないし、0円からでも始められるので、まず一度試してみるのも良いかと思いますよー

 

宣伝とおまけ

というわけで、関係性が長くあまり迷惑をかけても大丈夫な場として、アジャイル経営カンファレンスの実行委員会を中心にアバター生活をしていろいろ試してみました。

 

そのアジャイル経営カンファレンスですが、年明けの2023年1月27日にオンラインで開催します

スポンサー、参加者ともに絶賛募集中ですので、ぜひご検討くださいませ。

特に早割チケットは50%OFFなのでおはやめにー

agile-keiei-conf.jp

 

(おまけ)

調子に乗って、筑波大学での成果発表会でも教員サイドの人間なのにアバター参加してましたw(バーチャル背景はmedibaの社長室の風景www)

 

議論なんてたいてい思うようにいかない

この記事はファシリテーターアドベントカレンダーの14日目として書いています。

adventar.org

 

議論なんてたいてい思うようにいかない

 

たぶんこのアドベントカレンダーを書いているようなファシリテーターの猛者たちは、もしかしたらそんな不甲斐ない思いなど超越してすべての場を掌握しきってしまうのかもしれませんが、わたしはひよっこファシリテーターなので、まぁだいたい。。。思うようにいかないですw

 

世の中にはいい本がたくさんあるし、それこそ「世界で一番やさしい会議の教科書」なんかみたいに入社2年目の子が会社を変えるような会議を進行できるようになるなんてマンガの世界だろ!って気持ちになるのもよくわかります。

↑執筆時点ではKindle Unlimitedに入っているのでとりあえず読んでみるのはありです

 

まぁとはいえ、ファシリテーターっていうのは、会話も追いかけるし、場の色も読むし、タイムボックスと戦うし、場合によっては議論を一人で空中戦から地上戦に落とさなければいけないし、大変ですよね。

そのくせ、参加者に喋りたがりがいれば長引くし、雑談好きだと話はよれるし。社内ならまだ「セイセイ」といなせるかもですが、社外の人となると。。。その苦労は計り知れません。

 

というわけで、僕が普段どうやって会話を追いかけて空中戦を地上戦にしているかを改めて考えた時に、なんとなく気づいたことを書いていきます。

 

手元ではとにかく可視化

まず、議論がとっちらかりやすい理由の一つに、何の話をしているのかわからなくなるというのがあります。

僕の場合は、基本的に会話のほぼすべてをとりあえず書く。

最近だとMiroを使うことも多いので、要は付箋を貼りまくる。

とりあえず可視化ができれば、参加者も馬鹿ではないので、自分たちがどんな状況かわかります。ただ、自分たちがいる場所しかわからない、ということがポイントです。

逆に言うと、自分たちがいる場所にフォーカスして話をしてもらうことが大事だったりします。

 

目の前には時計

ファシる場にはだいたいの場合スタートとエンドがきっちりしていることが多いと思います。

会議のアジェンダと時間配分設定なんかはまさにそれですよね。

大体の人が、いろいろな本や知識や経験からタイムボックスを切っていきますが、まぁこれがうまくいかない。

人は何かに夢中になったり没頭したとき、「そのこと」以外考えられなくなるものです。(それくらい夢中にさせるファシリができるとこちらも快感ですよねw)

先に書いたとおり、自分たちがいる場所にフォーカスして話をしてもらうことができているならば、自分たちがいる時間にフォーカスしていてもらうこともまたできるのではないでしょうか。

つまり、目につくところに時計をおく。タイマーでもいいです。

但し、別に場が時間を守れないから悪いとかそうではないので、そこを柔軟に動かすのもファシリテーターの役割というか、特権ですね。

 

頭の中ではマインドマップ

これはちょっと特殊かもしれません。

僕が研修や登壇資料を作ったりするとき、すなわち、ある程度ストーリー構成を考えないといけないときは、とりあえずマインドマップを描きます。

マインドマップは基本的には発散のツールではありますが、要は物事を紡いでいくように思考を広げていくわけです。

これでできるいいことは、物事を大きく脱線させることなく、関連性を見出しながら考えを膨らませることができることです。

 

ここまでは普通。

 

僕の場合、ストーリー構成を考えるのにマインドマップを使っているといいました。

これはどういうことかというと、逆に考えが膨らませたりないのであれば、そこの枝葉があまり実っていない状況となります。

ゴールに向けてストーリーの補強が必要であれば、新たな幹を生やす必要があります。

 

つまり、頭の中では常にストーリーを追いかけて、当初の目的、ゴールに近づくための何手も先を読み直し続けながら、この枝葉を増やしたり、剪定したりしています。場は今のこと、ファシリテーターの頭の中は数手先〜ゴールのことを考えているというわけです。

これが結果的に、ストーリーとして成り立つように持っていけると、場は納得し、議論は収束します。

 

マインドマップが「脳の特性を生かした自然な思考表現である」が故に、参加者にも同様のストーリーを描けることが納得感を得られやすいのではないかと思っています。

 

とかいっても結局思うようにいかない

そんなもんですよね。

「僕はこの場をこう導きたい」を思い描くことは大事です。

ただ、場はなまもの。

ファシリテーターもまた混沌とした場に揺蕩うのも大切で、外から俯瞰してすべてをコントロールしようとするのではなく、中に入って場を感じることとあわせて、だからどうしていこうかなということに思い巡らせることが大切だと思います。

 

ブルーロックの主人公の特技は空間認識能力だそうで。

bluelock-pr.com

サマータイムレンダの主人公はいつも「冷静になれ、俯瞰しろ」って自分に言ってる。

summertime-anime.com

 

マンガやアニメの世界でもうまくいかないで悩んでます。

悩んだらぜひ見てみてください、↑www

100日後に死ぬスクラムマスター

この記事はレッドジャーニーのアドベントカレンダー8日目の記事として書いています。

adventar.org

 

 

 

 

はじめに

最近のわたしはDX伴走支援で組織や現場を支援していたり、アジャイルコーチとして現場の支援をしていたりします。

先日、とある現場のスクラムマスター相談会で、スクラムマスターの苦悩を相談されたので、そのことについて書こうと思います。

 

そうそう、100日後に死ぬワニが数年前に話題になりましたね。

twitter.com

えっと。。。特になんの関係もありませんのでご容赦くださいm(_ _)m

 

若きスクラムマスターの悩み

その時のスクラムマスターの方の悩みは、大きくわけて以下の2つでした。

  • 「スクラムマスター」に対する期待値を、チームメンバーそれぞれに認識してもらう方法がわからない
  • 「スクラムマスター」の役割を移譲していくタイミングを見つけるのが難しい

たぶん、現場をいろいろ見られたり、実際にやられている方々にはあぁ、あるあるだよねーって感じかもしれません。

 

結局、期待値をコントロールするにせよ、役割を移譲するにせよ、外発的動機づけで行われたものは、同じく外発的なもので失われていく(例えば時間とか、忙しさとかもそうかもしれない)わけです。

 

つまり、内発的なもの、あるいは追い込まれたシチュエーションによって、初めて人は自分ごととして捉え、主体的に考え、動けるようになるといえるのです。

 

一つの解

たまたま最近読んだブログにこんなのがありました。

developers.freee.co.jp

この記事の中にも、

スクラムマスターが長期間休んでみる

とりあえず休んでみて、メンバーがやらざるを得ない状況を作ってしまう、ということですね。 やり方としては単純に休むだけなんですが、特に休んでる間どうしてほしいといったことは言わないように意識しました。 ファシリテーションを誰が担当するのか、チケットの管理などチーム自身が決定して動けるようにしたかったためです。 そして戻ってきた後も休んでいる間の形式を継続してもらって、自然とチーム自身がスクラムを運営していくようにしました。 アジャイルコーチの方から勧められて試したアプローチですが、移譲も出来るし自分は長期間休めるしで一石二鳥でした。

というものがありました。

これはある意味、追い込まれたシチュエーションに該当するものです。

一つの解として、僕もよい方法だなと思います。

 

スクラムマスター is 何?

そもそも、スクラムマスターって何者なのでしょう?

スクラムガイドにはこう書いてあります。

 

スクラムマスターは、さまざまな形でスクラムチームを⽀援する。

  • ⾃⼰管理型で機能横断型のチームメンバーをコーチする。
  • スクラムチームが完成の定義を満たす価値の⾼いインクリメントの作成に集中できるよう⽀援する。
  • スクラムチームの進捗を妨げる障害物を排除するように働きかける。
  • すべてのスクラムイベントが開催され、ポジティブで⽣産的であり、タイムボックスの制限が守られるようにする。

スクラムマスターは、さまざまな形でプロダクトオーナーを⽀援する。

  • 効果的なプロダクトゴールの定義とプロダクトバックログ管理の⽅法を探すことを⽀援する。
  • 明確で簡潔なプロダクトバックログアイテムの必要性についてスクラムチームに理解してもらう。
  • 複雑な環境での経験的なプロダクト計画の策定を⽀援する。
  • 必要に応じてステークホルダーとのコラボレーションを促進する。

スクラムマスターは、さまざまな形で組織を⽀援する。

  • 組織へのスクラムの導⼊を指導・トレーニング・コーチする。
  • 組織においてスクラムの実施⽅法を計画・助⾔する。
  • 複雑な作業に対する経験的アプローチを社員やステークホルダーに理解・実施してもらう。
  • ステークホルダーとスクラムチームの間の障壁を取り除く。

 

そんなの知ってるよって話かもしれません。

さて、"スクラムマスターが"主体的に行えることはなんでしょう。

 

そう、『支援』ですね。

 

中身を読んでもらってもわかるとおり、「働きかける」「守られるようにする」「理解・実施してもらう」というように、チームの活動に対する責任主体はスクラムマスターにはありません。

 

すなわち、もし、チームの周りをとりまく事情が変わらないという状況が設定できたとしたら、スクラムマスターのお仕事は、いずれ必要ないお仕事になっていくはず、なのではないでしょうか(なるとはいっていないし、不要だともいっていない)。

 

100日後に死ぬスクラムマスター

わたしはアジャイルコーチでもあります。

現場に雇われているアジャイルコーチの目標は、現場が成長してアジャイルコーチをクビにしてくれることです。もういらねーよって言ってほしいわけです。

 

そして、それは現場の人たちもいずれそうなれるようになりたいと大半が思っています。これは内発的なものです。

 

では、スクラムマスターはどうなのでしょう。

スクラムマスターというロールがスクラムというフレームワークの中に存在する以上、スクラムマスターは永続的に必要だ、という認識を持たれがちです。

 

しかし、先の話の通り、「いずれ必要ないお仕事になっていく」ことができるものだ、という前提をおいたとしたら、もしかしたらスクラムマスターへの周りの理解や認識、行動が変わるかも知れません。

 

つまり、100日後にスクラムマスター(というロール)は死ぬんだと期限をつけたロールにするのはどうでしょう

100日後にスクラムマスターが死ぬ。

つまり、僕らはスクラムマスターが死ぬまでに、スクラムマスターがどんなことを考え、どんなことを実行し、どんなことを結果として残しているのかを理解、体得する。

そして、それを100日後もチームに宿し、自分たちはその先も生きていくんだ、とするとしたら。

 

そうすることで、チームにとってのスクラムマスターへの依存や期待値というものは大きく見直せる気がしませんか。

もし、きっかけを作るのであれば、チームでスクラムガイドの読み合わせ会なんかを開いてみると、スクラムマスターの章でそんな議論もできるのかな、と思います。

 

おわりに

ネタ的な書き方をしてしまいましたが、別にスクラムマスター不要論を唱えているわけではありませんのであしからず。

すべての現場がよりイキイキしますよう、心から願っています。

アドベントカレンダーをやるということ

今日の記事は、株式会社レッドジャーニーのアドベントカレンダー1日目として書いています。

adventar.org

 

さて、レッドジャーニーとしては初めての試みであるアドベントカレンダーを何故やるのかという話を、あえて初日なのでしたいと思います。

 

レッドジャーニーは知られていない

正直な話、レッドジャーニーという会社を知っている人は、世間的にはまだまだ少ないと思います。

 

しかし、レッドジャーニーにはアジャイル界隈やDX界隈では有名な、元CIO補佐官・仮説検証型アジャイル開発の市谷、見える化・チームビルディングの新井、アジャイルコーチの中村洋というスペシャルなメンバーが揃っています。

そのほか、プロダクト開発やアジャイル開発に長けた頼れる若者たちもいます。

 

そういう意味でも、個の存在感のほうが強いから、という相対的な理由もあるのかもしれません。

 

なぜアドベントカレンダーをやるのか

さて、みなさんの会社でもアドベントカレンダーをやっているところはいくつもあると思います。

みなさん、特にメンバー層の人たちはどんな想いでアドベントカレンダーをやっていますか?

採用?広報?自己満足??

 

我々のアドベントカレンダーの目的は自分たちの「発信力強化」。

すなわち、自分たちが発信する力を身につけるために、まずは文書を書くこと、世界に公開していくこと、そしてそれを誰かに見られるということを意識してみるきっかけとしています。

 

かくいう自分も、見返してみたらこのブログの前回の更新が7月。。。

今年は合間にいくつかの登壇や露出をしているので発信がまったくなかったわけではないですが、文書での発信を続けることは書くことへのハードルも下がるし、なによりより物事を考えるきっかけにもなります。

 

つまり、自分たち自身のトレーニングとしてアドベントカレンダーをやっているのです。

 

これからは動画の時代

ここまで文書文書言ってきましたけど、実はもう動画の時代が訪れています。

みなさんも日々YouTubeやTikTokなど、個人が作成した動画もたくさん消費していると思います。

今年のアジャイルジャパンの懇親会やスポンサーブースでもちょくちょく企業さんのフランクな動画が紹介されていました。

2022.agilejapan.jp

 

また、オリエンタルラジオの中田敦彦さんじゃないですが、教育系あるいは啓蒙系のコンテンツもものすごく増えています。

www.youtube.com

 

奇しくもコロナ禍という状況がオンラインというものを促進し、より人は時間と場所と情報入手の手段に関する選択肢をたくさん手に入れました。

文書では伝えきれないコンテキストを含めた動画という手段もその一つです。

 

今年は文書による「発信力強化」を目的にやっていますが、来年はもしかしたら"動画による「発信力強化」"を目的にしてるかもしれませんね。

 

※ちなみに、レッドジャーニーもほそぼそ動画コンテンツを増やす活動、はじめました

www.youtube.com

 

おわりに

まぁ結局何が言いたかったかというと、せっかく組織や企業がアドベントカレンダーをやるなら、お祭り的にやるのもいいですけど、上司に言われたからやるとか、組織の取り組みだからやるとか、大人の事情で広報や宣伝になるからとかいう理由をつけられているだけでは点の活動になっちゃうよねということです。

せっかくなので、組織や企業でやるなら目的を共有し、賛同してくれるメンバーを募り、個人の目的と組織や企業の目的を揃えることで、点ではなく、線の活動としていくことが大事なんだろうなと思っています。

あとはやっていきのっていき精神ですwww

 

さて、明日はプロダクト開発の雄、ともやんがきっと(←必ず、の意)ためになるお話をかいてくれるでしょう。

note.com

 

ぜひご期待ください!w

残された時間はもうそう長くない

※本内容は「ぼくのアジャイル100本ノック」に寄稿した内容の原文です。

 

転機

気がつけば、2022年の2月で41歳になりました。

歳を重ねることは決してネガティブなことではなく、むしろ個人の成長としてはポジティブなことだと考えます。

唯一、失うものがあるとすれば、残された時間です。

22歳、大学を卒業してすぐに大手メーカー系SIerに就職した身としては、2022年度でまる20年の社会人歴ということになります。

逆に言えば、一般的な社会人としての残された時間はとうに折り返しを迎えているとも言っても過言ではないでしょう(人生100年時代と言われる今、残された時間をどう考えるのかには個人差があることは否定しません)。

私にとっては、2021年に40歳という節目をむかえたところで、残りの人生をどう生きるか考える大きな岐路にたったなと感じたのでした。

 

生きるということ

昨今、やりがいや生きがいが大事だ、みたいなことがよく言われます。

「幸福学」の考え方に「やってみよう」因子、「ありがとう」因子、「なんとかなる」因子、「ありのままに」因子の4つの因子が満たされると人は幸せになれるというものがあるそうです。

https://digital-is-green.jp/initiative/advisor/maeno/img/4factors.jpg

仮にこの4つの因子がすべて満たされたとして、あと何年自分にその状況が残されているかの掛け算が真の幸福度と言えるのかなと考えます。

また、日本人には勤労の義務が憲法に明記されていますが、私自身としては、勤労や納税の義務の手前に、「社会貢献の結果として」、という解釈をしています。

つまり、「社会貢献の結果として」 ✕ 4つの因子 ✕ 時間が幸福の最大化であり、生きる意味なのではと考えるのです。

 

20代、30代で培ったもの

20代は多くの人が、必死に、がむしゃらに、知識や経験を増やしたりするものだと思います。私自身も同様であったと思いますし、そこを一定評価され、いまに至っています。

30代になってからは他社やエージェントからミッション依頼型(組織の立て直し、組織ビルディング、組織ブランディング等々)のお仕事を紹介されるようになりました。

人材系のミドルベンチャーや通信系のWeb系企業で、与えられたミッションを攻略するために転々としていたのがこの頃です。

必死にやれることをやり、やれることを増やし、他者とつながることを意識した20代と、自分の能力を信じてくれた会社を転々とし、会社からのミッションをこなすことを続けてきた30代。

どちらも広く社会への貢献としてやってきたという自負はありますが、それ以上に、自分の能力を高めること、自分の価値を高めること、自分の可能性を確かめることに時間を使ってきたようにも感じています。

 

残された時間はもうそう長くない

40代になり、例えば世にいう定年が60歳として、残り20年。55歳とすると15年。下手したら元気にいられるのはあと10年ないかもしれません。

となると、これまでの20年弱の経験値を10年しか社会に還元する時間がないのです。これまでの2倍の濃縮が必要になります。

としたときに、いま、私は何をするべきか。

 

『いまもっている能力を最大限発揮できる環境で発揮しきる』

 

これしかないと思っています。

 

日本の97.5%は中小企業です。大企業だけを相手にしていても、日本を変えてはいけません。

一つの業界、業種だけを相手にしていても、日本を変えてはいけません。

私がSIerからキャリアをスタートしたのは幸いで、一社に貢献する、ということをしない環境に長くいたせいか、多くの人、多くの企業と同時に関わることが苦ではないのだと思います。

そういった意味で、いま、私は地方の中小企業からメガと名のつくような大企業までたくさんの方々とお仕事をさせていただいており、それを誇りに思っています。

また、いくつかのベンチャーやまだベンチャーにすらなっていない種のような企業のお手伝いもちらほらしていたりもします。

 

もう、私にはお金をもっと稼ごうとか、自分の地位や名誉を向上したいとか、そういうことをいっている時間がないのです。

自分のために使う時間は30代までで十分に使ってきました。

これからは、社会のために、助けを必要としている人のために、ただただ時間を使っていきたいと思っています。

 

残された時間はもうそう長くはないのだから。

 

(追記)

2022年3月にコミュニティで出会った親愛なる友の一人を失いました。

それ以降、今回の考えは更に確信へと変わっています。

私は、いま私にできることに全力を投じて生き抜こうと誓ったのでした。

「真面目だからな〜、れっどさんは」ってあっちで笑ってくれているといいな。

アジャイルなプラクティスでいちばん大切なこと

クリスマスも新年もあんまり感じることもなく普通に2022年が始まっているのですが、前回のBIT VALLEY -INSIDE- Vol.20でLTを6本、3日で作ってやったって偉業があるので(笑)、その話をあえて自分で文字化してお送りしてみようかなと思います。

なお、当日の資料はこちら。

www.slideshare.net

 

 

さて、その第一回、『アジャイルなプラクティスでいちばん大切なこと』

 

なんでこの話をしようと思ったかというと、2021/10/29に弊社レッドジャーニーの新井さんと『DXに効く 組織を変化させる勘所 アジャイルによって変われる組織・変われない組織』という対談イベントでの出来事まで遡ります(記事の内容は下から読めます)。

redjourney.jp

 

このイベントはインタラクティブに質問を受け付けながらやっていたんですが、その中の質問にこういうのがありました。

 

Q:「アジャイルのプラクティスで何から始めたらよいでしょうか?」

 

僕の答えは、

 

A:「まずは問題や課題を認識、分析するところからだと思うけど、プラクティスとあえて言うなら『ふりかえり』『レトロスペクティブ』ですかね」

 

アジャイル界隈の人なら、「まぁそうよね〜」だったのかもしれません。

テーマが組織変革だったので、ふりかえり=>カイゼンされている感、少しずつでも前に進めている感が組織に自信を与えてくれるからというつもりでもありました。

 

しかしながら、「ふりかえり」っていうのは、その前に「そもそもの活動」というものがあって、なのですね。

この「そもそもの活動」が意味のないものであれば、必然的に「ふりかえり」も意味のないものになりかねません。。。

 

実際に僕もたくさんの企業の方、個人の方と普段からお話しする機会があるのですが、どうもみんな(一般論)の考えるアジャイルが「素早くはじめて小さくカイゼンしながら大きく前進する」という捉え方をしている気がしてならないなと感じることが多くあるのも事実です。

ここには重大な欠陥があります。

 

何が言いたいかというと、結局「何を作る」とか「何を為す」というところによって、自ずと結果の得られ方が変わってくるのです。

(このことは一昨年にもアドベントカレンダーで書いています)

blog.samuraikatamaris.red

 

 

ということで、まずここでみなさんに伝えたいこと。それは、『「正しいもの」「正しいこと」に対して踏み込むことが大切』ということです。

 

 

さて、改めて自分に問いかけてみます。

 

Q:「アジャイルのプラクティスで何から始めたらよいでしょうか?」

 

僕の答えは、

A:「『プランニング』です」

 

さらに踏み込んでみましょう。

Q:「計画駆動偏重ではなく、アジャイルなのにプランニングですか?」

 

良い質問ですねw

僕の答えは、

A:「『プランニング』です」

 

 

ここでいう「アジャイルな『プランニング』」とはなんなのでしょうか。

これは、僕は「勝ち筋を見つける行為(あるいは負け筋を躱す行為)」だと思っています。

 

みなさんは、なぜ「プランニング」や「リファインメント」をしているのでしょうか。

それは、スクラムチームは次のスプリントにおける「勝ち筋を確認している」からではないでしょうか?

また、POは長期的なプロダクトの「勝ち筋を進められることを確認している」からではないでしょうか?

 

 

逆に、「ふりかえり」とは、「プランニング」その当時に「正しいとおぼわしきこと」の遂行の結果として行うべきもの、とも言えます。

 

まとめです。

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あと5回くらいこんな感じで書く予定ですw

今年もよろしくおねがいしますm(_ _)m