この記事はレッドジャーニーのアドベントカレンダー21日目として書いています。
昨日の20日目は新井さんの「同時に発話して会話が成り立つなんてありえない」でした。最近オンサイトの仕事も増えてきていたので身にしみましたね。
背景
さて、何を言っているのかわからないタイトルだと思いますが、最近某所でのスクラムマスター相談会で出てきた「スクラムマスターがスクラムガイドを使った自己検査の具体的なアクションってどういうものがあるだろう」という質問を元にしています。
アドベントカレンダー11日目の中村洋さんの「スクラムマスター自身で自分自身を検査する1つのアプローチ」からもつながっている話ですね。
まぁ細かいことはおいておいて話をすすめましょうかw
意味
「スクラムのスクラムにスクラムしないスクラムはスクラムではない?」
という文章をちゃんと伝わる文章に直します。
「スクラム(チーム)のスクラム(を通じた活動)にスクラム(の考え方を適用)しないスクラム(チーム運営)はスクラム(をやれているチーム)ではない?」
というお話です。
解説
スクラムのスクラム
スクラムチームのスクラムを通じた活動。
すなわち、3つの柱(透明性、検査、適応)と5つの価値基準(確約、勇気、尊敬、公開、集中)を実現、実践している活動のことです。
しごくわかりやすく考えるなら、いわゆるスクラムチームとしての活動(セレモニー(スクラムイベント)やそれ以外を含むチームの営み全般)ということになります。
スクラムしない
スクラムの考え方を適用しない。
すなわち、自分たちの活動に対して経験主義的なアプローチで「ふりかえり」と「むきなおり」を行っていない(行えていない)ということです。
スクラムはスクラムではない?
スクラムチーム運営はスクラムをやれているチームではない?
すなわち、スクラムを適用して活動していればスクラムをやれているチームである、というわけではない?ということです。
どうでしょう、分解してみたら伝わりましたか??
結論
スクラムチームがスクラムやってますっていうのに、スクラムチームの活動そのものにスクラムの考え方を適用していないスクラムチーム運営なんて全然スクラムじゃなくない?ってことです。
なので、答えはYesです。
(補足)
ここからはかなり蛇足感がわたしにはあるので読まないことをおすすめします。
スクラムマスターがスクラムマスター足り得ているかを問うとき、立ち返るのはスクラムガイドです。
スクラムガイドのスクラムマスターの活動に例えばこういうのがあります
効果的なプロダクトゴールの定義とプロダクトバックログ管理の⽅法を探すことを⽀援する。
スクラムマスターがこれができているかできていないかを考えるとき、いきなりさぁできているかな?どうかな?ってできなくないですか?
スクラムをまわそうとしている人なら当然、タスクを進める前に、Readyの定義を作って、Doneの定義を作って、プランニングして、活動して、ふりかえりをしてむきなおるわけですよね。
同じことを例えば上の問いに当てはめてみたらどうでしょう。
効果的ってどういう状態なのかを「たぶんこんな状態」というゴールを設定して、今の自分たちの位置を把握して、どうやってゴールに向かうかプランニングして、そのために活動をしてみて、立ち止まりふりかえって、ゴールに正しく近づいていなければむきなおって、もう一度進み直すのではないでしょうか。
つまり、「スクラムマスターの活動をやる」のではなく、「スクラムマスターの活動をやること」に「スクラムを適用」しなければ「スクラムマスターやれている」とはならないよねってことです。
会社や組織は定量的な結果指標を欲しがるので、ベロシティが何倍になったとか、そういうことがスクラムマスターの成果、効果だと言わせたがる節はあります。
が、本質は3つの柱と5つの価値基準の実現と実践にこそ宿るものです。
最後に、今回の文章をチームだけでなく、組織(組織運営)なり企業(経営)なりに置き換えてみて読んでみることをおすすめします。
スクラム(アジャイル)な組織運営の〜、スクラム(アジャイル)な経営の〜...はてさて。