予防型プロジェクトマネジメントのすゝめ

この記事はレッドジャーニーのアドベントカレンダー11日目として書いています。

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昨日は、ぺこーらによるチームの割れ窓理論の話でした。こういうのもなんだか慣れがもたらす症状として言われると気がつくものですよね。

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はじめに

予防型プロジェクトマネジメントと聞くとどんなことを想像するでしょうか。

対義語で捉えると、事後対応型プロジェクトマネジメントということになると思います。

こうやって言われると一般的なプロジェクトマネジメントって事後対応型のマネジメントが多いと思いませんか?

課題管理、リスケジューリング。。。etc

 

いったん立ち止まって一緒にプロジェクトマネジメントを考えてみましょう。

 

 

最高のマネジメントに事後はない

予防型と事後対応型だったらどちらが安心できるマネジメントスタイルだと思いますか?

もちろん、起きたことをいかに素早く消火できるか、というのも一つのマネジメントです。しかし、もしそもそも火が起きなければ、その必要もなくなります。

つまり、最高のマネジメントの状態とは、火が起きる前に対応し、事後に行うことがない状態なのです。

 

プロジェクト計画ではなくプロジェクト運営計画を

では、予防型にできるか否かはどこから始まっているのか。

それは、プロジェクト計画をたてたときには既に始まっています。

プロジェクト計画を立てるときに検討する事項の大筋はおそらくプロジェクト計画書というものに準じて考えられていると思います。この"準じて"、というところが厄介で、本来プロジェクトは世の中に一つとして同じものはないのだから必ずゼロから考えて書きましょうとなっているはずです。しかし、だいたいのプロジェクトは、かつてのプロジェクト計画書のなにがしかを流用し、変更があるところだけ書き換える、みたいな運用をしてしまっているのが現実です。

 

別に、結果的なところを追いかけたい、達成したいゴールやドキュメントを羅列するだけでよいのであれば、個人的には(魂なんてこもっていないですが)それでも構わないと思っています。

しかし、それはあくまでもプロジェクトの結果指標を追いかけた計画(すなわち、デリバリーにあわせて線表を引いているだけ、課題が出たらこう管理すると定義しているだけ等)であり、これを書いたからプロジェクトがうまくいきそうかいかなそうかというのは全く読めません。

 

プロジェクト計画の中で考えたいのは、そういうプロジェクトの特性や特徴を鑑み、状況や状態に応じて何をどうやっていくことで安定をもたらすのか、です。

実態、チームとして朝会やりましょうか、はだいたいが計画当初から盛り込まれているよりは現場の温度感で始まるケースも多いと思います。

そういうことを、ケースとして見越しておく、あるいはチームに提案していく弾をいくつも想定しておくことをプロジェクト運営計画と私は呼んでいます。

 

私と一緒に仕事をしたことがある人であれば、「常にプランBを備えておく」という言葉は耳にタコができるくらい聞かされていることでしょう(実際にはCやDまで考えておかなくていいんですか?ということはよく言っています)。

 

 

課題管理より始めよ

私が気になっている最たるものが、課題管理及び課題管理表です。

課題管理表をみてみると、項目に「発生日」「課題内容」「対応内容」「担当者」「完了日」などが並んでいると思います。

普段はあんまり気にしていないと思いますが、これってすごく不思議ですよね。「発生日」がトリガーとなっている、すなわち事後対応型のマネジメントドキュメントになっていると思いませんか?(もちろん気がついている人はうまく活用していると思いますが)

 

では、まだ発生はしていないが後々課題になるかも、みたいなものはどう管理するのでしょう?

一般的には未来課題を書くのがリスク管理及びリスク管理表と言われます。しかし、リスク管理表の主な使い方は、QCDSに影響が出そうとか、クライアントや提供元とのネゴシエーションがうまくいかなかったらとかそういうレベル感のもので、プロジェクトへの影響度が高いものだけが管理されていませんか?

プロジェクトのほとんどは現場で行われていて、課題も現場で発生します。

 

そういった現場課題に対して、「常にプランBを備えておく」、すなわち予防型の課題管理はどうするべきでしょうか。

 

私の答えとしては簡単で、「対処開始予定日」という項目をいれることで解決できると考えます。

今までは「発生日」が基準でしたが、プランBを考えたほうがよさそうなことが見えた瞬間には、課題管理表に記載、事前対処が必要となるであろう「対処開始予定日」を予め埋めておきます(それもかなり悲観的に)。

そうすると、プランBを事前に動かしたほうが良さそうだというタイミングを逃しませんし、プランBを選択しないためにやっておいたほうがよいこともタスク化しやすくなります。

 

この場合、「発生日」は「記入日」レベルに変えて解釈する、あるいは変えてしまう方があとでふりかえったときに、いつ頃にはこの課題に手を打てていたっけということを確認することもできます。

 

 

はじめの一歩

ここまでは割とやり方の話を中心にしているので、じゃぁそれをどうやって運用すればいいんだよというのはあると思います。

今までそこまですべての営みにプランBを考えてきていない人たちには、そのプランBをいつ、何について考えておけばいいのか、というほうが難しいでしょう。

 

そこで、今日からできるはじめの一歩です。

チームのメンバーに朝会でも週次の進捗確認でもなんでもいいので、こう聞いてみてください。

 

「今日明日(あるいは今週来週)で起きたらいやだなーってことありますか?」

 

これがプランBを用意しておくべき種、すなわち予防型プロジェクトマネジメントの始まりにできます。

 

 

明日もお楽しみに!