侍れっどの明日できることは明日やれ

徒然なるままに筆を書き連ねます。

Engineering Managerは何をマネジメントするのか

f:id:samuraiRed:20201217222652p:plain

こんばんは(すっかり夜になってしまいました。。。)。

株式会社medibaのエンジニア組織でSrManagerをしているれっどです。

この記事は、Engineering Manager Advent Calendar 2020の17日目として書いています。

qiita.com

 

といいつつ、自分自身が普段あまりEngineering Manager(以下EM)という枠組みを意識していないところもあるので、すごく主観的な話を書くことをご容赦ください。

 

 

はじめに

私はこれまで18年IT業界にいて、富士通株式会社、株式会社野村総合研究所、レバレジーズ株式会社、そして現職である株式会社medibaと渡り歩いてきました。

一番長いのは12年超在籍した野村総合研究所で、その時代のマネジメントおよび上長の考え方や文化が今の自分に強く影響していると感じています。

レバレジーズでは、技術顧問やCTOといった肩書で活動していましたが、もっとVPoEのような組織文化形成に近い領域が主戦場でした。

そんな感じなので、ここでかくmedibaでのEMの話は少し世間からみると亜種なEMかもしれません、ということを重ねてお伝えしておきますw

 

EMの役割

私が考えるEMの役割は大きく3つです。

組織、チームに対してありたい姿を明示する

組織、チームの目的、方向性を指し示してあげる役割があると思います。

プロダクトに向き合う、組織を良くする、という抽象的な会話ではなく、自分たちの組織がどういう存在になりたいのか、それは何故なのか、そのためにどうしたらいいと思っているのかについて伝えるということです。

ただし、私の場合は、前2つについては具体的に、最後の「そのためにどうしたらいいと思っているのか」についてはやや抽象的に語っていると思います。

みんなで目指したい山についてはしっかりと明確に共有したいですが、そこに登る道はおそらくいくつもの選択肢があるからです。自分自身の考える道が絶対だとはまったく思っていないので、一緒に考えてほしいということを強く伝えています。

 

組織、チームが抱えるコンフリクト、課題を解決する

組織、チームには人の問題、お金の問題、ビジネス上の問題などなどさまざまな悩み事が存在します。

あるいは、ビジネスを進める上での他部署、他職能、他社との調整という面における混乱や混沌を整理解決してあげることも必要な局面があると思います。

そういう部分で、一段上での会話をすることでビジネスを整理したり、お金で無駄な仕事を減らす解決をしたり、組織外からの外野の声をブロックしたり、組織のパフォーマンスが最大になるためのことはすべて全力で立ち回るべきなのだと思います。

 

個人の成長をサポートする

個人的な想いでいうと、個々人を型にはめた成長や会社の評価軸という点での成長サポートという視点はあまり好きではありません。

確かに、今の会社の人間である限り、という限定的な範囲においては、会社として必要な人材像として育てるという意味では正しいことではあると思います。しかしながら、私自身は会社とは使ってやるものであり、自分が会社から得られるものがないなら会社を変えればいい派の人間です。

なので、もっと個々人の将来像にフォーカスしてあげたいと常々思っています。

例えば、フロントエンジニアの子が、UXをもっと理解してユーザ視点で提案活動をしていきたいというのであれば、フロントエンジニアとしての成長はもとより、UXであったり、提案活動というスコープで今の組織としてなにがしてあげられるだろうかということを考え、アサインやサジェストをしています。

 

EMは何をマネジメントするのか

私は別に人や案件に対して何かをマネジメントするということは、EMがマネジメントするべき直接の対象ではないと考えます。

かつていつかのAgileJapanでも、「リーダーやマネージャはメンバーのモチベーションを下げることはできても上げることはできない。それはメンバーの内発的に出てくるものだからだ。」という話をききました。

そのとおりだなと思います。

だとしたら、EMがマネジメントするのは、組織の方向性という登るべき山というゴールを適宜見直しながら指し示すことであり、組織が楽しく意欲的に働け、個々人がそれぞれに成長できる環境を維持することなのではないかと思うのです。

これができているかいないかがマネジメントできているか否かなのではないでしょうか。

 

余談ですが、今日たまたま社内でCREDOに関するワークショップがあって、その時の自分の本当に雑なメモがこちら。

僕自身はmadeするヒトというよりは、madeするヒトをHAPPYにやらせてあげられる環境をつくるのが今の仕事で、その先にあるものがユーザーがHAPPYになれる仕組みかどうかということだと思っている。

なので、環境づくりとサービスと個人の進む道の壁打ちをしてあげることがミッションかな

 

というメッセージングを僕から全体にしないといけない

あと積極的なトライの姿勢と進んで人柱になる!

だって行ってみないとわからないじゃん?

 

その結果、サービスが育ち、ヒトが育ち、チームが育ち、組織が育ち、会社が育つ循環をつくれるようになるのかなという感じ

まぁ割と本音です。 

おわりに

私自身がコロナ禍での転職、組織のマネージャとしてジョインしたため、今まで以上にコミュニケーションやメンバーの理解が大変だったし、正直今でも十分ではないと感じています。

ただ、EMに求められるであろうリーダーシップ、コーチングといったソフトスキルは若い頃にがむしゃらに学んできた部分が今まさに活きているような気もしています。

まだまだEMとしての学びは必要ですが、自分なりのEM像を確立していけたらなと思うあと2ヶ月ちょうどで40歳になる男子の夜の戯言でした。